2026年6月版 ・ 初心者向け

YouTube収益化の審査、
今どうなってる?
― 事例と根拠でやさしく解説

「収益化が止まった」「再審査に落ちた」「いつ落ち着くの?」——実際の事例と公式の数字をもとに、むずかしい言葉を使わずに整理しました。

このレポートは、2026年6月の実際の出来事(誰がどうなったか)と、YouTube公式が決めているルールの両方をもとに、今の収益化・再審査の状況をまとめたものです。最後に、筆者の現場感覚での「これからの流れ」の見立ても載せています。

30秒でわかる「今月の結論」

今月の結論:大波は弱まった/再審査はまだ厳しい/改善は微量/今は力をためる時

細かい話に入る前に、いちばん大事なところだけ先にお伝えします。今月の状況を一言でいうと、こうです。

▶ 今月のまとめ
  • 新規の大波(いきなり大量に止まる)は、先月より弱まった。1〜春先のような「界隈全体が燃えている」空気は薄れています。
  • でも再審査・再申請は、まだ通りにくい。とくに量産型・AI丸投げ・テンプレ型は、改善しても同じ理由で落ちがち。
  • だから改善は「している。けれど、ほんの少し(微量)」というのが正直なところ。
  • 結論として、今は焦らず、力をためる時期です。

前提:今は「過渡期(修正中)」だから不安定

まず知っておいてほしいのは、YouTube自身も、AI時代に合わせて審査のしくみを“作り直している最中”だということ。つまり今は完成形ではなく「過渡期」で、運用がまだ安定していません。具体的には、こんな不安定さが出ています。

1AI検知の判定が二転三転する

自動検知の精度がまだ十分ではなく、誤判定が起きています。たとえば自分のバズったショートを、自分の別チャンネルに再投稿しただけで「盗用」と誤検知されるケースや、いったん「再審査OK(復活)」と通知が来たのに、数日後に別の自動監査が判定を上書きして、また止められるケースが報告されています。

2審査が詰まって、待たされる

精度を上げるために人の目によるチェックを増やしている影響で、処理が追いついていません。再申請してから1ヶ月以上「審査中」のまま、というのが普通に起きています。これは後半の事例でも実際の日数として出てきます。

3「信頼スコア」が段階的に広がっている

個別の動画だけでなくチャンネル全体を評価するしくみが、2026年を通じて少しずつ適用拡大されている最中です。そのため、過去の古い動画(フリー素材BGMやテンプレ素材など)が突然トリガーになって、警告なしにチャンネルごと止まる、という予測しづらいことが起こります。

📚 根拠(公式ルール) もとになっている公式の方針は 「inauthentic content(量産・反復コンテンツ)」。2025年7月15日に、それまでの「repetitious(反復的)」という言葉から言い換えられ、「テンプレ化されて動画間の差が小さい/大量生産しやすい動画」を対象にすると明確化されました。これは新ルールの追加ではなく、既存ルールの“当て方を厳しくした”もの。だから「AIを使ったらアウト」ではなく、「量産・反復・価値の薄さ」がアウトです。

6月に何が変わった?(先月との違い)

6月の変化:90日待機・とりあえず申請は危険・量産型はまだNG・審査が長い

「90日ペナルティ」が始まった(6月5日〜)

これまでは、落ちても30日で再申請できました。ところが6月5日以降、2回目以降の却下や、再審査に落ちた場合の次の再申請までが、一律「90日(3ヶ月)」に延びました。つまり「とりあえず出してみる」がすごく危険になったということ。問題を抱えたまま申請ボタンを押すと、3ヶ月ロックされます。

量産型は、まだ厳しいまま

AIに丸投げした動画、同じテンプレの使い回し、他人の素材をそのまま使った動画は、相変わらず引っかかりやすいです。ここは先月と変わっていません。

審査が長い(公式も認めている)

TeamYouTube(公式サポート)の公開返信でも、「現在、収益化の申請が通常より多く、審査に時間がかかる可能性がある」と案内されています。体感の「遅さ」は、公式のシグナルとも一致しています。

▶ 公式の再審査フロー(数字で確認)
  • 結果の通知は 14日以内
  • 通った場合の収益化(YPP)復活は 30日以内
  • 落ちた場合の再申請は 90日後(※2回目以降・再審査却下後)
  • 審査は「今のチャンネルの状態」で見るので、再審査の前に動画を消してはいけない

実際にあった事例(通った人・落ちた人)

ここが、いちばん大事なところです。「なんとなく厳しい」ではなく、6月に実際に起きた、名前と数字のある事例を見ていきましょう。良い・悪いの両方を、できるだけそのまま載せます。

🔴 落ちた・戻らなかった事例

不承認LIGHTNING_GADGET さん国内
理由は「量産型コンテンツ」。5月5日に再申請してから、結果が出たのは6月26日。
RESULT待機52日の末、不承認
公式の目安「30日以内」を大きく超えて待たされた末の不承認。審査の詰まり(バックログ)を象徴する1件です。
不承認 ×2ちょこのすけ さん国内
同じく「量産型」。最初の再審査は翌日に不承認。90日待って出し直した再申請も、1日で不承認
RESULT改善しても、同じ理由で再び不承認
「改善しても戻らない」という、今いちばん怖いパターン。落ちた理由が前回と同じまま、というのが特徴です。
2日で否決HuntersPad さん海外
登録20万人超・月500万再生規模の大型チャンネルでも、「inauthentic content」でYPPから外れ、再審査動画を出しても2日で否決。
RESULT大型でも否決 → 90日後に再申請の案内
規模が大きい=安全、ではないことを示す代表例。チャンネルが大きくても判定はチャンネル全体に及びます。
窓口に届かないMindDoop さん海外
登録72.4万人規模でYPP除外。71日間、適切な相談窓口にたどり着けていないと訴え。
RESULT「否決」以前に“エスカレーションできない”
海外では、落ちること自体より「人間の担当者に話が通じない」ことが争点になりつつあります。

🟡 危険信号を自己分析した事例

要因分析横田秀珠 さん国内
自分の運用を振り返り、「量産に見えてしまった」要素を整理。縦動画と横動画の同時収録/冒頭3分の使い回し/NotebookLM由来のスライド・音声/AIアバター解説/1日10本投稿などを危険信号として挙げています。
どれも単体では合理的でも、チャンネル全体で見るとテンプレ化・重複・大量生産に見える。公式の「動画間に実質的な差があるか」という基準とぴったり重なります。

🟢 通った・前向きに戦っている事例

再審査 承認chiru_ai_days さん国内
6月28日ごろ、再審査請求が承認。「かなりホッとした」と投稿。一方で「使えていたものが突然止まるリスク」を痛感し、収益源を1つに頼らない立て直しも考えると続けています。
RESULT通る人も、確かにいる
全員が戻らないわけではない。ちゃんと通る人は通っています。
公開アピール中「今日のLINE」チャンネル国内・あなたに近い型
「Repetitious Content」で停止 → 6月24日・29日に詳細な公開アピール。企画・脚本・プロ声優の録音・複数アニメーターのカスタムアニメ・編集・品質管理まで全工程をオリジナル制作、各話でストーリーも演出もサムネも独自、と主張し、メイキング(BTS)動画も提出。
非属人・アニメーション系で「一貫フォーマットだけど全話オリジナル」という、あなたのチャンネルにいちばん近い戦い方。証明のしかたが参考になります。
⚠️ 「通過率ゼロ」の数字の正しい読み方 6月最終週に“結果まで公表された”国内の事例は、たまたま2件とも不通過(公開サンプル上は通過率0%)でした。ただしこれは「結果を公表した人が、たまたま落ちた人に偏っていた」だけ。春には半日で復活した国内事例もあります。「今は1件も通らない」わけではありません。数字は母集団のかたよりに注意して読んでください。

事例の出典:X・Reddit・note 等の公開投稿(2026年6月)と、YouTube公式ヘルプ/TeamYouTubeの公開返信をもとに整理。氏名・規模・日付は公開投稿時点のものです。

通る人と落ちる人を分けるもの

再審査の二極化:通る人は手作業を見せる/落ちる人は言葉だけ

事例を並べると、はっきり二極化しているのが分かります。通る人はちゃんと通り、落ちる人はずっと落ちる。その差は「努力の量」ではなく、「人間が手で作っている証拠を“動かして”見せたか」でした。

🟢 通った人🔴 落ちた人
見せ方自分で作った“証拠”を見せた「頑張ってます」と言葉で訴えただけ
具体例肉声で語る/編集画面をその場で操作/メイキングを見せる完成品だけ見せる/概要欄に文章を書いて終わり
過去動画消さずに整理(非公開を活用)放置、または焦って大量削除
✅ 「通る再審査動画」の具体的な作り方 公式が求める再審査動画は 5分未満・限定公開・チャンネルURLを30秒以内に表示・制作プロセスを映す。通っている人は、その中で次の4点を“静止画ではなく操作して”見せています。
  • 肉声で、自分のチャンネルの独自性を語る
  • 編集タイムラインをその場で動かす(テロップ・音声・効果が多層なのを見せる)
  • 素材の元データ・手書きメモ・撮影の生素材(冒頭120秒など)を見せる
  • (あれば)制作履歴・作成日時の記録を添える
⚠️ 一度通っても「取り消し」がある 人間の担当者が一度OKを出しても、その後の自動監査がチャンネル全体のパターン(同じBGM・同じレイアウト・似たメタデータの反復)を検出して、承認を上書き・取り消すことがあります。「復活したから安心」ではなく、テンプレの反復そのものを減らしていくことが大切です。

これからの流れと、ロードマップ

✎ 筆者の見立て(ここからは現場感覚での予測です)

波には「順番」があった

振り返ると、収益無効化の波には順番がありました。1〜2月はショート系のチャンネル、4〜5月はロング系(長尺)の組が中心に止められています。

そして今、1〜2月組の中には、もう再審査を通った人が出てきています。同じ流れで考えれば、4〜5月に無効化された人も、7〜8月あたりで再審査に通る人が出てくるはずです。

全体を整理すると、こういう流れ

ロードマップ:1〜2月→3月落ち着く/4〜5月→6月落ち着く(今ここ)/7〜9月最終調整/10月まとまる
  1. 1〜2月に動き → 3月で少し落ち着く
  2. 4〜5月に動き → 6月で少し落ち着く今ここ
  3. 7〜9月で最終調整が進む
  4. 10月ごろ、ようやくまともな状態にまとまってくる

7〜9月にかけて、審査基準はだいぶ緩和されてくると見ています。ただし、YouTube側もAIに対する審査基準を“新しく作っている最中”なので、どうしても時間がかかる。これは仕方のないことだ、という認識を持っておくのが大切です。

じゃあ今、何をすればいい?

今やること:焦らない・スキルを磨く・リサーチする・ライバル分析

正直にお伝えすると、今は「こうすれば必ず通る」「これなら安心」という確証は、まだありません。だからこそ、今やるべきことはシンプルです。

焦る気持ちを抑えて、
自分のスキルを磨く時期だと捉える。

早く収益化したい気持ちは、よく分かります。でも、YouTubeは“常に不安定なプラットフォーム”でもある、という事実も知っておいてください。そして、量産型にならないために情報を探しても、世間やYouTube公式が出している情報には限りがあります。表に出ていないブラックボックスの部分は、どれだけ探しても分かりません。自分でできることには、どうしても限界があるのです。

だからこそ、今は慌てずに、足元を固めましょう。

  1. まず自分で手を動かす(人任せ・AI丸投げにしない)
  2. 周りをリサーチする(公開されている成功・失敗事例を追う)
  3. ライバルチャンネルの動向を冷静に分析する(伸びている人が何を変えたか)

量産型にならない OK / NG

量産型にならないOK/NG早見表

最後に、日々の制作で意識すべき「やってOK」「やったらNG」を表にまとめます。難しいことではなく、「自分の手と声を残す」のが軸です。

🟢 OK(続く・戻る)🔴 NG(危ない)
動画消さない(非公開でとどめる)焦って過去動画を大量削除
台本自分の経験・主観を4割以上入れるAIの文章を一字一句そのまま読む
肉声でナレーション合成音声のプリセットを固定で使い回し
素材自分で撮影・制作した証跡を残す他人の素材・フリー素材を敷き詰めるだけ

まとめ

まとめ:焦らず、でも止まらず。今は力をためる時期

これらを踏まえて、7〜9月に臨んでいくことになります。7月、8月と進むにつれて、状況はまた大きく変わってくるはずです。過去のレポートも見返してもらえれば、ある程度は“想定通り”に動いていることが分かると思います。ぜひ参考にしてください。

焦らず、でも止まらず。
今は力をためる時期です。